火星に1人。食料なし。水なし。通信手段なし。そんな状況下を4年間生き延びた男を描いた「オデッセイ」とは

今回はマット・デイモンが主演で描かれた映画「オデッセイ」について触れていこうと思います。この作品はアンディ・ウィアーという作家のベストセラー小説「火星の人」を映画化したものです。

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概要

マット・デイモン演じるマーク・ワトニーらのチームは、火星での有人探査を行なっていました。ある日このチームが火星での嵐に巻き込まれ、ワトニーは身動きが取れない状況に。チームのメンバーは緊急事態を脱するために死亡したと推測されるワトニーを置いて探査船に乗り込み火星を離れて行きました。しかし、ワトニーは奇跡的に一命を取り留めていたのです。1人火星に残されたワトニーは酸素も少なく水も通信手段もなく、食料も31日分しかないという絶望的な状況の中、4年後に探査船がやってくるその時まで生き延びるためにあらゆる手段を尽くしていました。そんな時地球では、ワトニーを救うためのプロジェクトが着々と進んでいくのです。

オデッセイの魅力その①「生きたい」という執念が感じられる

ワトニーは生活ポッドの中を「生き残るためのもの」をとにかく探し回ります。それでもちゃんとした食料は31日分しかない。水に至っては一滴もない。そんな状況下において彼は食料を栽培し水を自らの手で作り出していくのです。当然初めは上手くいくはずもなく追い込まれていきますが、どんな時でも「もっと改善するためにはどうしたらいいか」を突き詰めることで、最良の方法を編み出し、栽培に成功。通信手段もない中で通信するための方法を考え実際に通信をしてしまうのです。

人間は追い込まれると最大の能力を発揮するとよく耳にしますが、この時のワトニーは間違いなく覚醒状態だったはずです。自身の頭の中にある知識をフルに活用し生きる術を編み出す。これが「生きたい」という執念なんだと感じられます。

オデッセイの魅力その②科学の力でどうにでもできる

火星に行く以上は厳しいテストをパスして来た人間しか行けないため、知識量も膨大であることは必然ですが、それでも火星の地で科学の力で生き残るために必要なことはできると証明しています。例えばジャガイモを栽培するための環境を整えるのにも水を作り出すのにも通信手段を活用するのも全て科学の力の賜物です。我々はものがありふれている世界に生き、水にも食料にも困らない世界にいますが、いざ何もなくなった時に1から水などを作れるかと問われたらほとんどの人ができないでしょう。だからこそ化学の知識は少しでも頭に入れておくべきだと感じます。

オデッセイの魅力その③1人の命のために世界中の様々な力が協力してくれる

もちろん、状況にもよります。今回の場合は火星に人が取り残されたということで世界でも大々的に取り上げられています。その1人の命を救うために各国が連携して技術提供、資金援助などを行います。そういう危機的状況だからこそ世界は力を貸してくれます。例えばリアルな話で言えばチリの落盤事故は連日報道され、様々な国が連携し33人の救助に成功しました。世界は捨てたもんじゃないですね。

どこに注目して観たらいい?

この作品の主人公、ワトニーに注目をしてください。食料が31日分しかないと知った時、通信手段がない時、次に探査船がやってくるのが4年後だとわかった時ワトニーがどんな表情をしてどんな手段を講じたのか、ここに注目していただきたいです。 

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